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過払いに関する最高裁判例('09.1.23)

平成21年1月22日、最高裁判所第1小法廷は、過払い金を返還請求する権利の消滅時効の起算点は、過払い金発生時ではなく返済終了時である、という初めての判断を下しました。

事件の概要

原告は、1982年から東日本信販(以下、被告という)と取引をしており、被告は利息制限法で定められた利息を超過して原告に貸付を行っていた。

原告と被告の間の取引を利息制限法で引き直し計算したところ、過払い金が判明したが、被告は、過払い金返還請求を行う権利が10年で時効を迎えているとして、96年以前の取引について発生している過払い金については返還する義務はないと主張していた。

それに対して原告は、消滅時効は、個別の返済で過払いが発生したときからカウントされるのではなく、原告と被告間の取引が終了したときからカウントされるべきであると主張し、被告との間の取引において発生している過払い金の全額返還を求めていた。

判決

最高裁は、原告の主張を認め、「限度額内で継続的に借り入れと返済を行うことが一般的な消費者金融との取引では、過払い金発生のたびに返還請求することは想定していない。一連の取引が終了した時点から時効は進行する」と判決を下し、被告に対して、過払い金の全額などの支払いを命じた。

この判決を受けて

この最高裁判決が下されたことによって、消費者金融業者と取引が続いている限りは、過払い金を請求する権利の時効がカウントされることはなく、また、完済した場合であっても、完済から10年以内に過払い金の請求をすれば、今回の事件のように何十年も前の取引にかかる過払い金も取り戻すことが可能ということになるため、「時効が成立したために過払い金を返してもらうことができなくなる」といった事態はほとんどなくなると見られています。

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