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過払いに関する判例の紹介

過払い金返還請求をめぐっては、非常にたくさんの裁判が行われていますが、ここでは重要な最高裁の判例をご紹介したいと思います。

日本においては、3審制(まずは、簡易裁判所か地方裁判所で裁判を行い、判決に不服がある場合は高等裁判所でもう一度争われ、最終的に最高裁判所で結論が下されるという制度)がとられているのですが、「最終的な判断を下す」最高裁判所の判決は、非常に強い力をもち、一般的に今後の裁判に影響を与えるといわれています。

平成17年7月19日 最高裁第三小法廷判決

以下では、この判決の争点や結論を簡単にまとめています。

争われた点
  • 貸金業者は、取引履歴を開示する義務があるか
  • 貸金業者が取引履歴を開示しないことに対して、損害賠償を請求することができるか
結論(判決より一部抜粋)

貸金業者は、債務者から取引履歴の開示を求められた場合には、その開示要求が濫用にわたると認められるなど特段の事情のない限り、貸金業法の適用を受ける金銭消費貸借契約の付随義務として、信義則上、保存し得る業務帳簿(保存期間を経過して保存しているものを含む。)に基づいて取引履歴を開始すべき義務を負うものと解すべきである。

そして、貸金業者がこの義務に違反して取引履歴の開示を拒絶したときは、その行為は、違法性を有し、不法行為を構成するものというべき

⇒つまり、貸金業者は取引履歴を開示する義務を負い、もし取引履歴を開示しなかった場合は、貸金業者に対して損害賠償請求をすることができるということです。

平成19年7月17日 最高裁第二小法廷判決

以下では、この判決の争点や結論を簡単にまとめています。

争われた点
  • 貸金業者は民法704条の悪意の受益者といえるか
  • 過払い金に利息(年5分)をつけて取り戻すことができるか
結論(判決より一部抜粋)

貸金業者が制限超過部分を利息の債務の弁済として受領したが、その受領につき貸金業法43条1項の適用が認められないときは、当該貸金業者は、同項の適用があるとの認識を有しており、かつ、そのような認識を有するに至ったことがやむを得ないといえる特段の事情がある場合でない限り、法律上の原因がないことを知りながら過払金を取得した者、すなわち民法704条の「悪意の受益者」であると推定される

⇒つまり、貸金業者がみなし弁済の要件を満たしていない場合は、「悪意の受益者」と推定され、過払い金を返還する際には、利息をつける必要があるということです。

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